シンプルルールが世界を救う

災害などの救急事故現場でシンプルルールによって生存率が絶大に上がったという事例があります。それは、「トリアージ」という識別救急法です。怪我で運ばれてきた患者の手首に色のついたバンドを巻いて識別するのです。

黒色は死亡赤色は最優先黄色が待機治療(治療は必要だが、赤ほどではない)緑が軽症たったこれだけのシンプルルールで生存率が絶大に上がったというのです。ダイエットを成功するためのシンプルルールというものもあります。夕食は25センチのお皿に収まる量にするというシンプルルールにしたら、一カ月で体重が減る人がかなり増えたのです。従って、ルールはシンプルであっても全く問題ないのです。トレードは基本的に、どこで買い、どこで売ったとしても誰に咎められるわけではありません。

基本的に自由です。だからこそ、何かしらのルールを決めないと、本質も軸もなくなり、再現性のあるトレードも出来ません。ルールというと、面倒、ストレス、守りたくないと思ってしまうかもしれませんが、ルール作りは投資をする上で欠かせないものになるので少しづつでも必ず作っていって欲しいと思います。投資におけるルールとは予め決まっている社会的なルールとは違い、自分でルールを決め、それを自分で守っていくという、今までとは違い、意志力を使う精神的に非常に苦しい作業になります。

人は、他者に決められたルールに従うことに慣れすぎているため、自分で作ったルールを自分で守るということは、容易なことではありません。仮にそれを破ったとしてもペナルティがない為、甘えてしまうのです。ルールは作るのは簡単だけど、守るのはその何十倍も難しい。そこで、私が行っているスタンフォード式のルールの作り方と、それを守る科学的なアプローチ方法をお教えします。

・ルールを守ることでのメリットをきちんと理解する。

・それを分かった上でルールに従う。

・それを守らなかった時のデメリット、どんな損害が出るのかもきちんと把握する。

例えば、ナンピンで失敗して大損してしまったとしましょう。そして次からナンピンをしないと誓い、ルールとして設定します。ただこれだけだと、きっとまたルールを破ってしまうでしょう。ルールを守る動機としては弱いということです。そこで、ルールを守った場合にうける恩恵、メリットをきちんと認識しておく必要があるのです。

この場合のナンピンをしなかっなかったことでのメリットとは?

 

・ナンピンをしないことで、さらなる逆行による損を抑えられた。

・ナンピンをしないことで、大損リスクを回避し、相場から退場する可能性を減らすことができた。

・ナンピンをしないことで、ポジション量を抑えられたので、メンタルを正常に保つことができた。

・ナンピンをしないことで、短期的な利益ではなく長期の目線で資金管理を考えることが出来た。

・ナンピンをしないことで、次回からエントリーポイントを厳選し、よりエントリータイミングを計れるような思考回路を身につけられた。

 

そして、同時にナンピンをしてまった時にデメリットも考えられると尚良いです。

ナンピンしてしまった事での起こるデメリット

 

・そもそもナンピンは投資の世界では禁じ手と呼ばれており、勝率は上がる分、リスクは高くなるもろ刃の剣であり、いつか痛いしっぺ返しが来る。

・ナンピンのような悪い習慣は癖になるので、次回もルールを破ってしてしまう可能性が高い。

・平均単価を下げる為に複数回ナンピンをすると、ポジションが極端に大きくなってしまうので、逆行したときの損失は計り知れない。

・今までの利益を一度のトレードで0にしてしまう可能性がある。

・一度大損をしてしまったら、メンタルを回復させるのにしばらくかかるし、その間にその損を取り返そうと衝動的なトレードをしてしまう可能性がある。

 

このように、ルールをしっかり守ったことによるメリットをきちんと理解して腑に落とすことで、そのルールを守らなければという心理状態にさせてくれます。また、前章で説明したプロスペクト理論により、人は損することを極端に嫌います。

従って、そのルールを守らなかった場合にどんなマイナスがあるかをしっかり認識することで、そのルールを守らなければという気にさせてくれるのです。ルールといっても別に大それたものを作る必要はありません。ルールは複雑なものでなくシンプルなもので構いません。ナンピンをしないというルールも立派なルールですし、伝説のトレーダー集団タートルズの10日ブレイクアウトや、ヘッジファンド考案の5%損切りルールなんかもそれに当たります

私の知人でお酒を飲んだ時はトレードしてはいけないというルールを作っている人もいます。ルールはどんなものでもいいですし、もっというとシンプルなルールの方が逆に有効性があったりもするのです。

 

決めたルールを守れずに、多くの投資家が日々、損失を出しています。仮にルールを作ったとしても、それを守らなければ、ルールがないのと同じです。知識を詰め込みすぎて頭でっかちになっている人も同じで、どう行動すればいいか分かっているのに、その通り行動出来ずに損失を出してしまう人は大勢いるのです。

 

行動出来ないなら、知識がないのと一緒なのです。人は想定できない事が起きた時に、メンタルを乱してしまいます。投資はときに一分一秒の判断が命取りになることがありますが、そういった判断力が著しく低下したときにこそ発揮するのがルールなのです。判断に迷いが生じ、損切りが遅れたりしてしまっては言語道断です。迷ったときにどうするかではなく、迷わない判断の基準を作る。これがルール作りなのです。「一度作ったルールは必ず守る」というルールを、絶対に守って下さいね。ルールの本質について分かって頂けましたでしょうか。

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